--------------------
作僞性皮膚炎に就て
外松 茂太郎
1
1京都府立醫科大學皮膚科泌尿器科教室
pp.296-300
発行日 1949年7月1日
Published Date 1949/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200217
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
余は最近,16才女子の右側顔面に極めて特異なる配列状態を呈する皮膚炎の1症例を經驗し,その所見の甚だ特異なるに依り診斷に迷つたのであるが,T.M.H.Macleod,T.H.Sequeira及びH.W.Stelwagon等の教科書に記載されている.Dermatitis artefacta,Dermatitis factitiaと多くの點に於て合致するので,本症例をDermatitisartefactaと診斷し假に作僞性皮膚炎と譯名を附して報告する.而して本邦文献及び教科書には,Dermatitis artefacta,Dermatitis factitiaなるものは記載されていないのを知り,余は本症の存在竝びは本病名の必要性に關して些か卑見を述べたいと思う.
Copyright © 1949, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.