症例研究
腹膜僞粘液腫の1例
伊集院 久進
1
1長崎醫科大學産婦人科學教室
pp.486-488
発行日 1950年12月10日
Published Date 1950/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200419
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緒言
腹膜僞粘液腫は卵巣又は虫垂或はその兩者に原發し,腹腔内の處々に黄褐色粘稠膠樣の物質を發現すると共に,特異な腹膜處見を呈する比較的稀な疾患である。1884年Werthが卵巣嚢腫を伴つた症例を報告し腹膜僞粘液腫と命名してから,1901年にはFraenkelが虫垂の變化を伴つた症例を報告している。その後高松(1949)(2)によると外國では凡そ83例,我が國では37例の報告があるが,私も最近その1例を經驗したので報告する。
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