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成形性陰莖硬結症の統計的考察
大串 良士
1
1九州大學醫學部皮膚科教室
pp.57-63
発行日 1949年2月1日
Published Date 1949/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491200154
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緒言
本症は未だ發生原因に確説が無く,主として陰莖背面に於て陰莖海綿體白膜或は中隔,稀に陰莖海綿體自體並に尿道海綿體白膜に發生する無痛性慢性硬結であつて,皮膚の變化及びそれとの癒着が無く,臨床上並に組織學上には炎症々状を缺くが,勃起時陰莖攣曲及び疼痛を訴べる事が多く,又治療に抵抗する難治性疾患である.
本邦に於ける本症の統計的考察に關しては既に小室及び山田氏の業績があるが,氏等はそめ見解より結核性と思われる症例は除外されたが,本文では成形性硬結症として記載報告されたものは總てを取扱ひ,又其の後報告されたものを含め昭和23年3月迄の60例に就て調査し,尚又當大學皮膚科,泌尿器科教室開講以來同年同月迄の本症例17例中未報告の14例に就て報告すると共に,之等を合せ計74例に就て統計的考察を試みた.
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