特集 心エコー 何をどこまで評価できるか?
Ⅰ. 心機能を心エコーで評価する
左房機能評価の臨床的意義
張 俊逸
1
,
泉 知里
1
1国立循環器病研究センター心不全科
キーワード:
左房機能
,
左房ストレイン
,
stiff LA
,
心房間シャントデバイス
Keyword:
左房機能
,
左房ストレイン
,
stiff LA
,
心房間シャントデバイス
pp.183-195
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200783
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POINT
・左房機能は大きく,リザーバー,導管,ブースターの3つに分けられる.
・スペックトルトラッキング法を用いたストレイン解析において,左房リザーバーストレインが最も予後に関するエビデンスが多く,左房心筋の微細な変化を鋭敏に感知できる可能性があると指摘されている.
・左房障害を主座とする心不全のなかに,いわゆる古典的なstiff LA syndromeと呼ばれる集団とは別に,最近では“LA myopathy”という概念が左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)のなかで提唱されている.
・HFpEFにおいて,症状緩和目的にIASDなどの心房間シャントデバイスは有用かもしれない.
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