特集 今だからこそ聞きたい心不全診療のこと。
Ⅲ.治療
二次性(機能性)TRは手術的修復より薬物治療を優先すべきか?
天野 雅史
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科部門心不全科
キーワード:
三尖弁逆流症
,
右室機能
,
心房細動
,
手術
,
カテーテル
Keyword:
三尖弁逆流症
,
右室機能
,
心房細動
,
手術
,
カテーテル
pp.277-284
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200698
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POINT
・日本のガイドラインでは,特に心房細動による単独二次性TR症例では,右室機能低下が進行する前の早期介入が推奨される.
・薬物療法で粘りすぎると右室機能低下が進行し,周術期予後が悪化するため,右室機能低下の進行を早期に認知し手術介入したほうがよい.
・左心系疾患など薬物治療でTRの原因に介入可能な場合や少量の利尿薬が軽快する場合は,薬物治療を強化してフォローすることを推奨する.
・カテーテル治療が可能になれば,さらに早いタイミングで治療可能かもしれないが,適応は十分に考慮して(右心不全発症や逆流の重症度など)決断する必要がある.
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