特集 循環器疾患の画像診断—現状と進歩
Ⅷ.トピックス
3次元血流解析の開発,診断・治療への応用
板谷 慶一
1,2
1京都府立医科大学心臓血管外科心臓血管血流解析学講座成人先天性センター
2株式会社Cardio Flow Design
pp.488-498
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200285
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Point
・血流解析は流体力学の基盤である数理理論と循環器病学の基盤である循環生理学に深く根ざした学問であり,技術開発にはこれらの基礎学問のコンセプトを要する.
・血流解析は流体力学同様「場の理論」であり,統計学や機械学習などのデータサイエンスとは異なるアプローチであるが,まだ経験の蓄積やデータが十分でない疾患の診断・治療には威力を発揮しうる.
・MRIや超音波計測に基づく血流解析は心機能診断の一環として系統的な血流診断をするべきであり,CFDシミュレーションでは非解剖学的な血行再建などの「仮想手術シミュレーション」が可能である.
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