特集 循環器救急の最前線—初期診療と循環管理を極める
序文
笠岡 俊志
1
1熊本大学医学部附属病院 救急・総合診療部
pp.482-483
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200184
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心血管疾患は急に発症して短時間で致死的な病態に陥る場合や,発症後に安定している状態から急変する場合も少なくなく,このような患者が救急搬送される医療機関の救急部門では迅速で適切な患者対応が求められます.そのため循環器専門医のみならず,救急部に専従する救急専門医をはじめ救急外来診療を担当する他の診療科の医師にも循環器救急に関する基本的な知識と技術の習得が求められます.
重症の循環器救急患者は救急外来における初期診療に引き続き,集中治療室に入院し循環管理を中心とした集中治療を受けます.従来,冠動脈疾患集中治療室(coronary care unit;CCU)と呼ばれ急性心筋梗塞患者を収容するユニットでしたが,最近は様々な急性心血管疾患患者を収容するユニット(cardiovascular intensive care unit;CICU)として活用されるようになりました.そのため循環器専門医には呼吸管理や体液管理などの集中治療に関する基本的な知識や技術も求められるようになりました.
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