特集 呼吸器感染症診療の最前線—症例から学ぶエキスパートの視点
Ⅰ.総論
総論
迎 寛
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科呼吸器内科学分野(第二内科)
pp.158-162
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200343
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Point
・呼吸器系の感染症は極めて多岐にわたっており,診断や治療が困難な症例に遭遇する機会も多い.また,感染症ではない疾患との鑑別も重要となる.
・急性気道感染症診療は薬剤耐性(AMR)対策と密接な関連があり,抗菌薬適正使用が重要な課題である.
・肺炎の診療では,医学的に質の高い診療だけでなく,高齢者肺炎に対する倫理的配慮も重要である.
・肺抗酸菌症は,近年の生物学的製剤の汎用による感染リスクの増大や,近隣諸国からの多剤耐性結核菌の持ち込みなど,依然として課題が多い.
・肺真菌症では,使用できる薬剤が限られていることや,薬剤耐性菌の問題,生物学的製剤の汎用による感染リスクの増大などが課題である.
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