特集 実地診療に役立つ睡眠時無呼吸症候群(SAS)と睡眠関連低換気障害の現況と課題
Ⅳ.トピックス
睡眠呼吸障害と運転リスク
井上 雄一
1,2
1医療法人社団絹和会睡眠総合ケアクリニック代々木
2東京医科大学睡眠学講座
pp.494-501
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200282
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Point
・閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者では,運転事故リスクが上昇することが確認されており,この傾向は職業運転手,非職業運転手ともに同様である.
・事故リスクは,呼吸障害重症度と関連するが,肥満度や眠気水準とも関連する可能性がある.ただし,OSAS運転手が眠気を過小評価するリスクにも留意する必要がある.
・適切なCPAP治療は,OSAS運転手の事故リスク低減に関連する.
・事故リスク評価にあたっては,必要に応じて他覚的な眠気評価を行うとともに,運転環境や睡眠衛生にも配慮する必要がある.
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