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編集後記
飯原 弘二
pp.922
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436204047
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梅雨が明け,猛暑の季節となりました.日本専門医機構による新専門医制度,働き方改革,脳卒中・循環器病対策基本法など,本邦の脳神経外科医を取り巻く環境は今後,急速な変化を迎えていきます.将来の人口減少を考慮した医学部定員削減は需給予測に基づくものですが,脳神経外科医は,地域医療を支えるために少ない定員で長時間の時間外労働を行っており,学会が主導と若手のリクルートは大変重要なものと思います.昨年の日本脳外科学会学術総会の“GREEN Project”は,その観点で重要な試みであり,続けて開催されることで,優秀な若手のリクルートは増加していくものと思います.学会としては,脳神経外科を選んでくれた若手に,将来,大樹に育ってくれるような専攻医教育を整備していくことが重要と思います.
「扉」では,産業医科大学 山本淳考教授から,多忙を極める臨床現場での若手教育の課題について述べられ,新進気鋭の教授としての課題解決への意気込みを語っていただきました.私たちは現在,新専門医制度や働き方改革などの動きに翻弄されていますが,患者さんのアウトカムとQOLを改善するために,どのような医療の在り方が望ましいのか,自立して考えていく必要があります.
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