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連載 教訓的症例に学ぶシリーズ
Direct vascular injuryなく経蝶形骨洞手術後にくも膜下出血を来した2例
Subarachnoid Hemorrhage without Direct Vascular Injury after Transsphenoidal Surgery:2 Cases Report
山内 貴寛
1
,
北井 隆平
1
,
菊田 健一郎
1
Takahiro YAMAUCHI
1
,
Ryuhei KITAI
1
,
Ken-ichiro KIKUTA
1
1福井大学医学部脳脊髄神経外科
1Department of Neurosurgery, Faculty of Medical Sciences, University of Fukui
pp.551-555
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203071
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Ⅰ.経験症例
1.症例1
55歳,女性.顔面神経麻痺の精査のために施行されたMRIでトルコ鞍から鞍上部に進展する腫瘍を認めた.視野検査では両耳側半盲があり,内分泌検査では成長ホルモンが障害されていた.MRIではT1強調画像で等信号,T2強調画像で高信号.ガドリニウムで均一に造影される径45mmの腫瘍を認めた(Fig.1A,B).腫瘍は視交叉,左海綿静脈洞に浸潤し,後方は中脳脚間窩にはまり込むように存在していた.脳血管撮影で明らかな異常は認めなかった.非機能性下垂体腺腫の診断のもと,二期的手術を計画した.
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