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I.はじめに
神経機能の客観的評価法として感覚誘発電位(Sen—sory Evoked Pctentials,以下"誘発電位"と略す)が急速に普及しつつある.われわれ脳神経外科医がこれに最も期待する分野が術中の神経機能モニターとしての応用であるが,アーチファクト対策の十分に施された検査室とは逆に,種々さまざまな電気機器が使用される手術場は,誘発電位の記録の場として最も不適当といえる.術中モニター法については多くの報告があるが,その多くは電気的パラメーターなど電気生理学的観点からの研究や実際上の誘発電位に対する麻酔の影響など医学的問題を論じたものがほとんどで,アーチファクト対策など技術的な問題点を詳しく取り上げて検討したものは少ないようである1-10).本稿ではわれわれの過去約3年間の経験に基づき,これから開頭術中の誘発電位モニターを始めようとする者が遭遇すると思われる技術的なポイントを幾つか取り上げ,それらを解決するための具体策とともに述べてみたい.
Recent advances in both the equipment and therecording technique of sensory evoked potentials (EP) have brought high levels of versatility and reliability of objective measurement to the assessment of nerv-ous system function. They have also allowed the use of intraoperative evcked potentials.
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