Japanese
English
特集 MRIと神経学
MRIに必要な基礎知識
Introduction to MRI in neurological sciences.
有水 昇
1
Noboru ARIMIZU
1
1千葉大学医学部放射線医学
1Department of Radiology, School of Medicine, Chiba University
pp.397-403
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905791
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I.まえがき
核磁気共鳴(NMR)は約40年前に,Blochら(1946)1)およびPurcellら(1946)2)により発見された物理現象である。その臨床利用は約5年前に始まる断層撮像法であり,核磁気共鳴映像と呼ばれるものである。最近では,この映像法に略語MRI(magnetic resonance imaging)が多く用いられ,わが国および米国では定着した感がある。MRIの臨床は歴史的にはX線CTと同じく中枢神経系の診断より始められた3)。
MRIで得られる情報の本質は,現在まだ充分に解明されていないが,従来の診断検査法から得られる情報とは本質的に異なることは明らかである。また,この情報は神経学研究に新しい手段をもたらし,その進歩に役立つであろうことも確かである。しかしMRIに関しては,多くの臨床家,研究者は未だ充分に理解していない感がある。
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