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脊髄反射に関する研究は今世紀初頭のシェリントン以来,急速な進展を遂げ,今日に到っている。ニューロンとそのシナプスの機能に関する概念が提唱され,脊髄反射の働らきもその概念により理解され,説明されてきた。実験研究のほうもニューロンの細胞内記録ができるようになり,概念のよってきたところもことごとく裏打ちされたように思われる。ただここで留意せねばならぬことは,これら細胞内記録は動物実験で行なわれ,しかも微小電極を細胞内にとどめねばならないという規制された実験から,動物の麻酔はことさらに深くされ,少なくとも動物に触れても動かないような(屈筋反射が起こらない)状態で実験は行なわれた。脊髄反射の実験において,除脳動物では麻酔下では見られなかった現象が数多く見出されてきた。そのなかで,わずかな求心性入力のあと長時間にわたり持続する発射が出力に生ずることである。この現象がヒトにおいてとくに著明に見られるのである。ヒトの筋を振動することにより第I群a線維にインパルスを発生できるが,これが脊髄および脊髄上位中枢に及び,反射により出力されるとそれは入力以上となり,しかも次第にその反射活動が増強されてくる。Granit(1970)は発生期における経過を見るように,入力の流れは何もなかった中枢の組織体を打ち,その結果生じた活動であると述べている。成長しているとはいえ,除脳動物で発生期にたとえられる状態が得られるとされている。
Abstract
A tendon reflex is elicited by a monosynaptic transmission from the fastest conducting afferent fibers, Ia fibers, to homonymous motoneurones. The receptor origin is primary spindle endings, which are more sensitive to vibratory stimuli of a muscle than any other muscle receptors. Furthermore, vibration-induced Ia activity pro-duces a tonic contraction of the vibrated muscle.
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