学会印象記
第1回國際谷口シンポジウム—Neurobiology of Chemical Transmission—に参加して
城所 良明
1
Yoshiaki KIDOKORO
1
1ソーク研究所
1The Salk Institote
pp.386-388
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904857
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科学も人間が行なっている以上やはり人間の匂いがする.現代の科学を推進している人間どもの織りなす人間模様はしばしば科学以上に科学者の興味をひく。
われわれ日本人は長い間の孤立からきわめて独自の文化を築き,現在でも文化的にいうなれば自足的な状態で生活し得る,すなわち一般の人びとにとって日本入以外の人びととつき合わなければならないのはまれであってその必要はあるまい。ごく限られた少数の人びとが外国文化と接触して,それを一般の人びとに紹介しておればすべての人びとが最新の知識を持ちうる。科学においても日本国内に沢山の学会があり,沢山の専門雑誌があり,充分に自足的な小宇宙を形成している。
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