Japanese
English
特集 慢性進行性神経疾患・Ⅱ
遺伝
Parkinson病の遺伝
Genetic aspect of Parkinson's disease
近藤 喜代太郎
1
Kiyotaro KONDO
1
1新潟大学脳研究所神経内科
1Department of Neurology, Brain Research Institute, Niigata University
pp.1054-1060
発行日 1972年12月10日
Published Date 1972/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903457
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Ⅰ.緒言
変性疾患は神経学者にとって越えがたい壁である。Parkinson病の治療は1-DOPAの導入によって進み,Catecholamine代謝を手懸りとしてその病因が探られつつあるが,解明までにはなお多くの難関がある。
本症は不規則優性遺伝に従うと信じられているが,厳密な遺伝学的研究によって得られた結論ではない。一般に,疾患の家族性発生の特徴はその成因によって決定されるので,逆にそれによって成因を推定できる。本症のような重要な疾患の遺伝的分析が十分になされていないのは驚くべきことであるが,資料蒐集と分析の方法的困難がその原因といえよう。
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