特集 内科診療にガイドラインを生かす
神経・精神疾患
Parkinson病
田代 淳
1
,
菊地 誠志
2
1北海道神経難病研究センター神経難病臨床研究部門
2独立行政法人国立病院機構北海道医療センター
pp.276-281
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107117
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内科診療に役立つ国内外のガイドライン
Parkinson病は,無動(寡動),固縮(強剛),振戦,姿勢反射障害を主徴とする運動障害性疾患と認識されているが,近年,多彩な非運動症状も呈することが明らかとなってきている.疾患のカテゴリーとしては,神経変性疾患に分類されるいわゆる神経難病とされる疾患であり,現時点では疾患を治癒させる根本的治療法はない.しかしながら,L-dopaを始めとする薬物治療や脳深部刺激療法など,症状を改善させる治療法は多数あり,その進歩には弛みがない.
このように治療の選択肢が増加するに伴い,エビデンスに基づいた治療の指針を提示する必要があるとの考えから,「パーキンソン病治療ガイドライン2002」が作成された.これは,日本神経学会が2002年に主要な6神経疾患についてガイドラインを作成,発行したなかの1つであり,わが国でParkinson病診療に携わる神経内科医に広く活用され,標準的なParkinson病治療の普及に大きな役割を果たしてきた.
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