Japanese
English
原著
反復誘発筋電図法
Clinical aspects of the repetitive evoked electromyogram
堀 浩
1
,
服部 裕
1
,
小野 典郞
1
,
西井 長武
1
,
寺田 近義
1
,
三木 健二
1
,
横田 博胤
1
,
楠瀨 一郎
1
,
三谷 三郎
1
,
置塩 顕
1
,
森 桂二郞
1
,
檜垣 敏
1
Y. Hori
1
,
Y. Hattori
1
,
N. Ono
1
,
N. Nishii
1
,
T. Terada
1
,
K. Miki
1
,
H. Yokota
1
,
I. Kusunose
1
,
S. Mitani
1
,
A. Okishio
1
,
K. Mori
1
,
S. Higaki
1
1大阪大学医学部第一外科教室
1Ozawa Surgical Department,Medical School, Osaka University
pp.413-434
発行日 1959年1月20日
Published Date 1959/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901684
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I.はしがき
吾々が反復誘発筋電図法と呼んでいるのは,Magladery等1〜11)(1950〜1955)の研究した,人におけるHoffmann反射12)(1910)を種々なcycleで繰り返し,その消長を筋電図として観察し,中枢神経系疾患の診断に役立てようとするものである。
元来筋電図の所見から中枢機構を窺うと言う事については方法論的に賛否幾多の論議がある。賛の拠つて来たる所は筋の活動と雖も単に末梢のみの問題ではなく,必ずや中枢運動機構の支配を受けるのであるから.中枢の変調は筋電図に反映される筈であり,その詳細な分析が確立されたならば,臨床上極めて手軽に中枢異常を診断し得る点にある,又否を唱える理由は間接的な推論を快しとせず,直接中枢にメスを進めるべきであると唱える。この後者の方が議論としては魅力があり,著者等の一人堀が欧米滞在中に見聞した諸家の意見も多くは後者に属していた。然し一方,咋1957年のブルツセルにおける第1回国際神経学会ではIsch教授が筋電図に関する特別講演を行い,その席上で彼は日本の筋電図学の特徴が筋電図より中枢機構を論じている所にある事を2回に亘り強調し,且その態度を賞揚していた。
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