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脳血管内治療の分野は中枢神経系のとくに血管障害に対する低侵襲性治療の一つの新しい分野として確立されるようになった。この分野では他の治療法と比べてとくにデバイスに依存するところが大きく,新たなデバイスが開発されると治療の安全性と確実性が高まり適応が拡大するという現象が起こる。近年の脳血管内治療の飛躍的な発展はデバイスの急速な進歩によるものとも言える。
これまでに脳動脈瘤,血管奇形,頭頚部腫瘍,外傷性血管病変に用いられるマイクロカテーテル,マイクロガイドワイヤー,離脱型コイル,離脱型バルーン,微粒子塞栓物質などのデバイスは,脳,頭頚部および脊髄の治療用としてすべてFood & Drug Administration(FDA)の認可を得ている。さらに,超急性期の血栓溶解療法に用いる動脈内注入用の線溶剤,頭蓋内外に適用するバルーンおよびステント,液体塞栓物質などが認可を待つ状態である。しかし,日本ではこれらの新しいデバイスが市販されるのは欧米に比べて遅れているのが現状である。たとえば,1990年代初めに開発されたGuglielmi Detachable Coil(GDC)(Boston Scientific)は1995年にFDAの認可を得たが,日本で保険適応が認められたのは1997年である。なお,頚動脈狭窄症に用いるステントはまだ認可されていない。
Neuroendovascular treatment has been evolving during the past 2 decades, and has become established a separate and new subspecialty in the field of neurosurgery. In this therapy, devices, such as microcatheters, microguidewires, balloons, coils, and stents, have developed one after another, and while the safety and efficacy of the treatment improve, indication of this technique has been spreaded.
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