Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
無症候性脳動脈瘤の自然経過は未だ明らかにされたわけではなく今後解明すべき課題である。自然経過における最大の関心事は破裂率に関する問題である。無症候性脳動脈瘤の年間破裂率については1998年ISUIAの発表以来混乱があったが,現段階のevidenceは年間破裂率0.8%という値が比較的信頼できるものと思われる。Morbidityの高い手術治療成績に関しても議論があるところであるが,巨大でないウイリス輪前半部の無症候性脳動脈瘤は治療上のリスクも低く,著者らの手術治療成績ではmortality0%,morbidity2%という良好な結果が得られている。無症候性脳動脈瘤に対する著者らの治療方針は,開頭手術,血管内治療,保存治療の三者を選択肢として,各症例ごとに最善の治療法を選択していくことである。その場合,開頭手術,血管内治療,保存治療の順に選択することが重要である。保存治療では血圧管理をしてMRAでの定期観察を原則とし,動脈瘤増大を認める場合は外科的治療を再検討すべきである。本年よりスタートしたUCASJapanで集積されるデータは未破裂脳動脈瘤に対する適切な治療指針の基礎となることが期待されている。
Natural history of asymptomatic unruptured cerebral aneurysms (AUCAs) still remains unclear. The concern on the natural history is incidence of rupture that was thrown into confusion with the report by the Internal Study of Unruptured Intracranial Aneurysm Investigators published on the New England Journal of Medicine in 1998. We believe that the annual rupture rate of AUCAs based on the most reliable evidence may be 0.8% at present. Management modalities for AUCAs includes surgery, intravascular treatment, and conservative treatment. Optimal treatment still remains under discussion.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.