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PETによる脳賦活化検査の原理と結果の解釈に際して生じる問題点について述べた。次にわれわれが,視覚野の機能構築に関して行ってきた三つの脳賦活化実験の結果について,これら計測上の問題点をふまえて論じた。(ⅰ)まず,弱視患者のイメージングでは,弱視眼と正常眼それぞれの単眼視覚刺激によって生じた活動を比較し,統計学的に処理することによって,その異常を線条外視覚野に同定することができた。(ⅱ)次に上下視野を別々に刺激することによって,第一次視覚野の網膜対応図を明らかにし,長期にわたる上下視野逆転メガネの装着が与える影響を調べた。網膜対応地図には有意な変化が認められることはなかったが,順応の前後で,前頭葉と側頭葉に活性化が認められ,頭頂葉の活動が低下することがわかった。(ⅲ)最後に訓練したサルを用いた色覚のメカニズムに関する研究成果について述べた。どのような状況下で色刺激が与えられるかによって,視覚中枢の活性化パターンが異なることが見出された。
Advantages of PET activation study were discussed with associated problems in the evaluation of the imaging data obtained. A major problem is due to a lack of our knowledge on the molecular mechanisms of coupling between electrical activity and changes in the regional cerebral blood flow. The development of new PET tracers, which directly visualize the electrical activity of neurons will provide an unique opportunity to investigate the stimulus-response relationship in a totally different way from the conventional neurophysiological method using microelectrode.
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