Japanese
English
特集 高次脳機能のマッピング
2.脳磁図による高次脳機能解析
Functional Brain Mapping Using Synthetic Aperture Magnetometry (SAM)
平田 雅之
1
,
加藤 天美
1
,
谷口 理章
1
,
吉峰 俊樹
1
Masayuki Hirata
1
,
Amami Kato
1
,
Masaaki Taniguchi
1
,
Toshiki Yoshimine
1
1大阪大学大学院医学系研究科臓器制御医学專攻神経機能制御外科学
1Department of Neurosurgery, Osaka University Graduate School of Medicine
キーワード:
magnetoencephalography
,
synthetic aperture magnetometry
,
brain rhythm
,
desynchronization
,
functional mapping
Keyword:
magnetoencephalography
,
synthetic aperture magnetometry
,
brain rhythm
,
desynchronization
,
functional mapping
pp.117-122
発行日 2001年2月1日
Published Date 2001/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901720
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はじめに
1.脳磁図(MEG)
脳磁図(magnetoencephalography:MEG)では脳の神経活動に伴う電流によって発生する磁場を測定する。この磁場は地磁気の約10億分の1程度と極めて微弱であるが,近年の超伝導量子干渉素子(SQUID)ならびに低温技術や信号処理技術の発達により脳磁計が開発され,これらの微弱生体磁場が計測可能となった2)。頭皮脳波では,頭部の導電率は不均一であり電場は複雑な形に歪むため発生源を正確に同定することは困難であるが,生体の透磁率はほぼ一定であるため,頭蓋外からでもその発生源を正確に推定できる可能性がある3)。
最近では数十ないし200個程度のSQUIDセンサーを配列した全頭型のシステムが開発され,被験者は座位あるいは臥位,半座位のままヘルメット型のガントリーのなかに頭部を固定するだけで非侵襲的にほぼ頭部全体の脳磁図が測定できるようになった(図1)。
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