連載 Evidence “The Classic” Review【新連載】
《泌尿器がん》腎細胞がんの治療を一変させた2つの分子標的薬─Sunitinib versus Interferon Alfa in Metastatic Renal-Cell Carcinoma
三浦 裕司
1
1虎の門病院臨床腫瘍科
pp.130-131
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200022
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Summary
腎細胞がんは、以前は治療抵抗性の腫瘍の代表とされており、様々な殺細胞性抗がん剤の開発が失敗に終わってきた。海外ではインターロイキン2(IL-2)が承認されていたが、毒性が強く、日本では少用量でしか承認されなかった。そのため、日本においては、インターフェロンα(IFN-α)が唯一実施可能な標準治療であったが、その効果は限定的であった。そのような中、2005年12月、2006年1月に、立て続けにソラフェニブ、スニチニブと2つのVEGFR阻害剤がFood and Drug Administration(FDA)で承認された。また、それに引き続き2008年に、日本でも薬剤が承認された。これまで治療法のほとんどなかった腎細胞がんが、分子標的薬時代の中心に躍り出た瞬間であった。
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