投稿 GM Clinical Pictures
Psoas signは“not腸腰筋徴候”!?
横山 誓也
1
,
鈴木 哲
1
,
木佐 健悟
1
1JA北海道厚生連ニセコ羊蹄広域俱知安厚生病院 総合診療科
pp.969-970
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204961
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CASE
患者:28歳、女性。主訴:発熱、腰背部痛。
現病歴:来院2日前から誘因なく腰背部痛を自覚し、疼痛は増悪傾向であった。
来院前日から38℃前後の発熱を生じたため当院外来を受診した。腰背部痛は体動で増悪する。
上気道症状なし、家族を含めて周囲に同様の症状の人なし。妊娠の可能性はなし。
既往歴:約2年前に帝王切開術を1回。
内服薬:定期内服薬なし。サプリメント類もなし。
生活歴:看護師。針刺し事故歴なし。喫煙歴なし。
バイタルサイン:意識清明、体温38.0℃、血圧126/78mmHg、脈拍数69回/分、呼吸数16回/分、
SpO2 97%(室内気)。
身体所見:全身に視診上異常なし。右腰部から臀部にかけて叩打痛および圧痛あり。
右側Psoas sign陽性、下肢伸展挙上テスト陰性、大腿神経伸長テスト陰性、Patrickテスト陰性。
採血採尿所見:WBC 10,200/μL、CRP 10.30mg/dL、CK 74U/L、尿白血球1〜4/HPF。
画像所見:来院時の単純CTで明らかな所見なし。来院2日後の腰椎MRI画像を示す(図1)。
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