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病歴
患者:22歳、女性
主訴:倦怠感、下腿浮腫を伴う体重増加
現病歴:高校は卒業したが美容専門学校を途中でやめ、18歳から喫煙をしているものの特に持病のない肥満女性。1年半前には生涯最高の98 kgあったが(身長167 cm)、半年前には努力して89 kgまで落としていた。その当時ガールズバーで短期のアルバイトをしていた際に、激しい咳を伴う高熱が3週間続いたため、近医でセフェム系抗菌薬を投与された後、血清抗体価によりマイコプラズマ感染症と診断され、アジスロマイシン(AZM)に変更された。しかし反応が乏しかったため当院内科を受診。コロナウイルス感染や、Epstein-Barrウイルス(EBV)およびサイトメガロウイルス(CMV)の新規感染は否定したうえで、マイコプラズマ気管支炎+喫煙者咳嗽の診断で、禁煙指導のもとドキシサイクリン(DOXY)を10日間内服して治癒した(DOXY処方に際し、高熱下で月経は1回飛んでいたものの、その数カ月以内に性交歴がなかったことは本人に確認している)。その時血圧130/82 mmHg、脈拍数87回/分の記録あり。以後運送会社で週3回、荷物運びのアルバイトをしていたが、2週間前より倦怠感が出現し、両下腿浮腫を伴って体重も97 kgまで再度増加したため、当院内科を半年ぶりに再診。飲酒はしないが、喫煙は再開していた。前回受診時より無月経が続いているが、性行為は再度否定。たまたま受診13日前に健診で子宮頸部細胞診(Papスメア)を受けており、陰性が確認されている。自宅では血圧を測定したことはなかったが、外来待合で血圧測定をすると173/110 mmHgであった。
家族歴:父は40代で透析に入り、50歳になる前に死亡(詳細不明)。母は持病はないが喫煙者である。
同胞はいない。
陰性症状:頭痛・頸部痛、視力・聴力障害、暑がり・寒がり、排尿・便通・帯下の変化、体毛の増加、発熱・寝汗、嗄声、咳・痰、呼吸困難、胸痛・腹痛、背部痛・腰痛、関節痛、皮疹、出血傾向、筋力低下・感覚障害
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