特集 こんなところも!“ちょいあて”エコー—POCUSお役立ちTips!
【@病棟・手技】
⓬挿管×エコー
糟谷 智史
1
,
坂本 壮
2
1国保多古中央病院 内科
2国保旭中央病院 救急救命科
キーワード:
挿管
,
ダブルトラクトサイン
,
気道エコー
Keyword:
挿管
,
ダブルトラクトサイン
,
気道エコー
pp.968-970
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203854
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
心肺停止状態や気道緊急、呼吸不全、ショック、意識障害など重症患者を診療する際に、気管挿管は非常に重要な手技であるが、患者の状態や手技を行う環境によって難易度は大きく異なるため、経験豊富な救急医といえども容易でないことがしばしば見受けられる。ましてや普段慣れていない医師にとっては、気管挿管は非常に難しく、プレッシャーのかかる手技である。
一般的に挿管が成功したように思えて失敗している時には、食道挿管をしていることが多い。これに気づかず放置すると、低酸素脳症や心肺停止など不幸な結果を招いてしまうため、気管内に挿管できていることを手技の直後に確認することは非常に重要である。確認方法としては、呼吸音やチューブの曇り、胸郭の動きなどの身体所見に加えて、可能なら波形表示のある呼気中CO2モニターを用いることが推奨されているが、使用できない場所では波形表示のないCO2モニターや、比色式CO2検出機、食道挿管検出機、あるいは気管超音波検査で代用するようにと『JRC蘇生ガイドライン2020』で推奨されている1)。
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.