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血便の原因は?
梶原 祐策
1
1医療法人芙蓉会 村上病院 消化器内科
pp.635-637
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203735
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CASE
患者:92歳、女性。
現病歴:高度のAlzheimer型認知症があり施設に入所していたところ、1カ月ほど前から時折血便が見られるようになり、精査加療目的で当科を受診した。なお、抗血栓薬は内服していない。
既往歴:89歳:うっ血性心不全、90歳:Alzheimer型認知症。
社会生活歴・家族歴:特記すべきことなし。
身体所見:身長146.0cm、体重42.4kg(この1年間の体重変化なし)、体温36.6℃、血圧144/86mmHg、脈拍数76回/分、腹部は平坦・軟で圧痛なし。直腸診では肛門縁を越えてすぐの12時方向に、3cm超の弾性軟の腫瘤が触知された。
検査所見:Hb値11.9g/dL(基準:11.5〜15.0)で貧血はなく、肝機能や腎機能、凝固・線溶系も正常であった。
画像所見:下部消化管内視鏡検査の所見を示す(図1)。
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