特集 医師の働き方改革—システムとマインドセットを変えよう!
【360度 働き方改革】医師の視点から見る働き方改革
⓮産婦人科医から見る働き方改革
鈴木 幸雄
1,2
1コロンビア大学メディカルセンター産婦人科
2横浜市立大学医学部産婦人科
キーワード:
周産期医療提供体制
,
産婦人科当直
,
周産期死亡率
,
診療密度
,
機能分化
Keyword:
周産期医療提供体制
,
産婦人科当直
,
周産期死亡率
,
診療密度
,
機能分化
pp.1273-1276
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203418
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産婦人科は働き方改革を実質的に進めていくうえで、医療提供体制の再構築という大きな課題を抱えている。われわれは生命の誕生を支えるインフラの役割を担っており、24時間体制の産婦人科診療を支えるために、若手、中堅、ベテランを問わず、限界を超えて働いているのが現状である。医師の過剰な労働量によって調整されてきてしまった提供体制を、今後は他の方法で守っていかなければならない。
医師の働き方改革の本質は「患者のwell-being」であり、それを実現するためには「医師のwell-being」1)が前提となるが、この認識はまだまだ不十分だ。現状の働き方では、客観的には過剰労働となっていても、個人や施設の使命感で何とか乗り切っている状況であり、長時間労働をしていても、「自分は何とかなっている」と主観的に判断してしまう医師も少なくない。私も以前まではその1人であったと自認している。
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