特集 ライフステージでみる女性診療at a glance!—よくあるプロブレムを網羅しピンポイントで答えます。
【Ⅱ章】ライフステージ別 よくあるプロブレム
▼更年期(50代)
更年期障害—のぼせや発汗がない女性の体調不良は、「更年期障害」ではない? 器質的疾患のない不定愁訴は、心身症疑いで心療内科へ? 訴えの多い女性は、とりあえず経過観察?
対馬 ルリ子
1
1女性ライフクリニック銀座
pp.334-336
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203057
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
卵巣機能の低下は、50歳前後のすべての女性に訪れる生理的変化である。「性差医療」(p.280)のなかで最も大きな因子であるにもかかわらず、女性ホルモンの変動は見逃されやすい背景である。40代後半〜50代の女性の体調不良は、「器質的疾患」の除外を進めながら、QOLや仕事のパフォーマンスの維持を考え、早めに「更年期障害」の治療につなげることが望ましい。女性に我慢やあきらめを強いる医療者の態度は、医療への信頼を失わせ、社会的損失にもつながると言えよう。
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.