特集 診断に役立つ! 教育で使える! フィジカル・エポニム!—身体所見に名を残すレジェンドたちの技と思考
—Hill徴候—よく見て触って聴いて、疑って血圧を測定すること、それが一番大事
猪飼 浩樹
1
1中部ろうさい病院 内科(リウマチ膠原病・腎感染症)
キーワード:
Hill徴候
,
大動脈弁逆流症
,
血圧測定
,
バイタルサイン
Keyword:
Hill徴候
,
大動脈弁逆流症
,
血圧測定
,
バイタルサイン
pp.1347-1352
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202868
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Hill徴候は、「大動脈弁閉鎖不全症/大動脈弁逆流症(aortic regurgitation:AR)」の身体所見の1つである(図11-4))。人名がつく身体所見(エポニム)をもつ疾患は数多く存在するが、なかでもARに関連するエポニムは数多く、よく知られている(表1)5)。
Hill徴候の名前の由来であるLeonard Hill(1866〜1952)は英国の生理学者であり、非常に多数の分野において研究を行った科学者である6)。研究の日々を彼と過ごした人物には著名な科学者が多く、John Macleod(1876〜1935)はインスリンの発見を業績にのちにノーベル生理学・医学賞を受賞した。
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