特集 下降期慢性疾患患者の“具合”をよくする—ジェネラリストだからできること!
【外来と在宅で診ている下降期慢性疾患】
3.進行した慢性腎臓病
❶進行した慢性腎臓病の病態生理の特徴
志水 英明
1
1社会医療法人 宏潤会 大同病院 腎臓内科
キーワード:
CKD
,
GFR時計
,
尿毒症
,
腎代替療法選択
Keyword:
CKD
,
GFR時計
,
尿毒症
,
腎代替療法選択
pp.699-701
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202648
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CKD(慢性腎臓病)は、推算GFR(糸球体濾過量、以下eGFR)により6段階に分類され1)、腎機能と尿蛋白の程度と末期腎不全・心血管死リスクを踏まえたCKDステージで分類されている。eGFRは腎臓の排泄機能を示し、蛋白尿は腎臓での糸球体障害の程度を表している。そのため同じeGFRであっても、腎不全のリスクは蛋白尿の程度によって異なる(表1)。
腎障害が進む機序は、腎炎、加齢などで障害が起こり、ネフロン数(糸球体・Bowman囊・尿細管)の喪失となり、残存する糸球体に濾過圧上昇と糸球体高血圧をきたしてさらにネフロンが喪失し、腎機能が悪化していく。eGFRによるステージ分類の数値を覚えやすくするツールとして、GFR時計が提唱されている(図1)2〜4)。
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