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中年男性が自覚していた、慢性的な喉のつかえ感の原因は?
梶原 祐策
1
1医療法人芙蓉会 村上病院 消化器内科
pp.595-596
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202607
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CASE
患者:42歳、男性。
現病歴:当科で健診として上部消化管内視鏡検査を行ったところ、食道胃接合部から下部食道にかけて特異的な粘膜変化(図1)を認めた。検査後に追加で問診すると、数年前から喉のつかえ感があり、時に水や食べ物の通りにくさを自覚していたという。
既往歴:小児喘息。
社会生活歴・家族歴:特記すべきことなし。
身体所見:身長 177.3cm、体重76.4kg、バイタルサインに異常なし。腹部は平坦・軟で圧痛なし。
検査所見:白血球数は5,500/μLと正常範囲内で、好酸球数も396/μLと正常上限の500/μLを下回っていた。なお、炎症マーカーや栄養状態、肝・腎機能、耐糖能はすべて正常であった他、Helicobacter pylori感染を調べる迅速ウレアーゼ試験は陰性であった。
病理所見:食道の病変部から生検で得られた組織(図2)。
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