55歳からの家庭医療 Season 2|明日から地域で働く技術とエビデンス・25
—家庭医療における「治療学」素描❷—COUNSELING
藤沼 康樹
1
1医療福祉生協連 家庭医療学開発センター
pp.1149-1151
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202277
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開かれた質問に答えるのは疲れる
半年ほど前、私は入院生活を余儀なくされたのですが、その際に感じたことの1つに、医療者の開かれた質問(open-ended questions)に患者として答える、あるいは語ることはけっこう疲れる、ということがあります。
微熱による倦怠感と創部の痛みによりベッド上でグッタリしていた時、若い看護師さんが夜のラウンドで来室し、「藤沼さん、今日はいかがですか〜?」と笑顔いっぱいに声をかけられました。そして、夕方から今までの状態の変化を説明しようと記憶をたどったのですが、なかなかまとまりません。物語ること自体が大変だったのです。そして、「そうですね〜、相変わらずです。頑張ってます!」などと、妙な答えをしてしまったのでした。
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