特集 “ナゾ”の痛み診療ストラテジー|OPQRSTで読み解く
【診断と治療のストラテジー「頭の先から足の先まで」痛みのcase file 14】
脳出血の後より手足に痛みが
平戸 政史
1
1国立病院機構 渋川医療センター脳神経外科
キーワード:
脳血管障害
,
神経再生
,
持続痛
,
灼熱痛
,
知覚低下
Keyword:
脳血管障害
,
神経再生
,
持続痛
,
灼熱痛
,
知覚低下
pp.413-416
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202003
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Case
患者:61歳、男性。
既往歴:X-20年直腸がん。
現病歴:X-12年2月7日、起床時に左上下肢に強い知覚鈍麻、および軽度の筋力低下を生じ、右被殻出血の診断にて保存的治療を受けた。X-12年5月頃より、顔面を含む左半身、特に上肢<下肢の違和感が疼痛、およびシビレに変化。X-11年3月、紹介により当科を受診した。受診時、左半身の耐え難い疼痛、冷感、シビレを訴え、強い知覚低下、および軽度の片麻痺を伴っていた。X-10年10月6日、除痛手術を目的として当科入院となった。
入院時所見:左半身に持続する、しめつけられるような耐え難い疼痛を認め、上下肢の運動時や、手に物が触れた時などに増強した。さらに、表在知覚障害1-2/10、深部知覚障害6-7/10と、強い知覚低下を認めた。
診断:視床痛。
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