投稿 GM Report
Point-of-Care超音波を系統的に学ぶ—Ultrasound Leadership Academy(超音波遠隔学習コース)を終えて
上松 東宏
1
1亀田ファミリークリニック館山 家庭医診療科
pp.1427-1429
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201763
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近年、欧米を中心としてPoint-of-Care超音波(以下、POCUS)という概念が広がってきている。日本でもPOCUSをテーマにしたハンズオン・セミナーや書籍や雑誌を目にする機会が増えている。POCUSとは、診療現場でリアルタイムに必要な情報を得ることに的を絞って施行される超音波検査である。これまで救急や集中治療などの分野で用いられることが多かったが、最近プライマリ・ケア領域にも急速な広がりを見せており、2016年には米国家庭医療学会(AAFP)も、POCUSに関する研修カリキュラムガイドラインを作成している1)。
一方、今年度から新専門医制度が開始された日本の総合診療分野においても、整備基準の研修カリキュラムの項には「経験すべき診察・検査等」として、超音波検査(腹部、表在、心臓、下肢静脈)という記載がある2)。やはり、これからの総合診療医に超音波検査技術が求められることが窺えるが、国内のカリキュラムには、具体的な到達目標や活用方法についての記載が見当たらない。
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