What's your diagnosis?[177]
“D”の意志
高岸 勝繁
1
1京都岡本記念病院総合診療科
pp.1162-1165
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201094
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病歴
患者:54歳、男性。
主訴:体重減少と筋力低下。
現病歴:受診3カ月前よりC型肝炎に対してヴィキラックス®(オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)が開始された。1.5カ月前、旅行中に朝から全身筋肉痛と倦怠感を自覚。その後症状は持続したが、なんとか活動はできていた。1カ月前に友人より痩せていることを指摘され、その際体重を測ると、旅行前後の2週間で6kgの体重減少を認めていた。本人も大腿部の筋萎縮と筋力低下を自覚し、かかりつけ医を受診したところ、血清IgG低値(189mg/dL)、左上肺野の空洞性病変を指摘され、薬剤による免疫不全と日和見感染症が疑われ、抗菌薬(セフトリアキソン)と免疫グロブリン注射を施行された。喀痰抗酸菌検査、HIV検査、ヒトパルボウイルスB19などは陰性であり、薬剤中止後2週間程度でIgG値は改善を認め、肺病変も安定していたため退院。しかしながらその後も倦怠感や下肢脱力感は改善せず、当院を受診された。
既往歴:C型肝炎。
薬剤歴:受診3カ月前からヴィキラックス®(オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル)。
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