特集 見逃しやすい内分泌疾患─このキーワード、この所見で診断する!
【総論】
日常診療で出会う内分泌疾患
大塚 文男
1,2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科総合内科学
2岡山大学病院
キーワード:
全身倦怠感
,
不定愁訴
,
生活習慣病
,
内分泌クリーゼ
,
ホルモン
Keyword:
全身倦怠感
,
不定愁訴
,
生活習慣病
,
内分泌クリーゼ
,
ホルモン
pp.1022-1024
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201042
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総合診療を訪れる患者さんは、さまざまな主訴をもっています。そしてそれは、発熱・関節痛・リンパ節腫脹などの「炎症・腫瘍性疾患」と、疲労感・体重変化・動悸・めまい・不眠などの不定愁訴を生ずる「内分泌代謝異常」に大別できます。
内分泌専門医の視点で総合診療に目を向けると、実にさまざまな内分泌疾患が潜んでいる可能性に気づきます。全身倦怠感・食欲不振・動悸・脱力・浮腫など、原因となる臓器の判断が難しい症状が多く含まれるため、内分泌疾患の診断においては、臓器別アプローチでなく、全身を診る必要があること、病歴を単に聴くのみでなく、鍵となる病歴を「聴き出す」ことが重要です。
つまり、総合診療の力量がまさに発揮される分野であり、内分泌診療と総合診療の接点は、かなり大きなものと言えます。
総合診療に携わる先生のなかには、内分泌領域を得意とする方は案外少ないかもしれません。それぞれのホルモン作用と細かい調節の仕組みに親しくない、一般診療では遭遇しにくい、といった先入観によるのかもしれません。
本特集では、そのような“内分泌アレルギー”の方にもホルモンが好きになる、目から鱗が落ちるような診断学を学んでいただきたいと考え、ジェネラルの視点を持った本分野のエキスパートを多数お招きして本特集を組みました。
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