みるトレ Special・1【新連載】
腎盂腎炎疑い、でも尿培養は陰性。さて、何を考える?
笠原 敬
1
1奈良県立医科大学 感染症センター
pp.97-100
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200736
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CASE 1
患者 : 50歳台、女性。生来健康で、特記すべき既往歴はない。
主訴 : 下腹部痛
現病歴 :当院受診5日ほど前から「発熱」と「腰痛」を自覚しており、自宅で様子をみていたが改善しなかった。当院受診日に近医を受診したところ、尿検査で「潜血」および「白血球反応」が陽性であり、「腎盂腎炎」が疑われたため当院紹介受診となった。後日判明した尿培養の結果は、陰性であった。
身体所見 : 血圧118/76mmHg、脈拍数104回/分、体温39.0℃、呼吸数22回/分
下腹部に、著明な圧痛および筋性防御あり。肋骨脊椎角の圧痛はなし。
骨盤造影CT :図1
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