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IDATENセミナーテキスト編集委員会(編)『市中感染症診療の考え方と進め方 第2集—IDATEN感染症セミナー実況中継』
清田 雅智
1
1飯塚病院総合診療科診療部
pp.362
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200524
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大野博司先生(洛和会音羽病院 感染症科)は,研修医時代に評者が指導医として実際に接した勤勉なる先生である.2年次の2002年に抗菌薬の適正使用を目指し,自ら講師になり感染症の院内勉強会を自分で計画立案した.さらには,院外でも夏と冬にその勉強会を自主開催し,それがのちに「IDATEN感染症セミナー」となり,現在も続いている.彼がその準備のために深夜まで資料づくりに励んでいたことを間近で見ていたが,その企画力とバイタリティには深く感銘を受けた(研修医ですよ!).評者はこの感染症の勉強会資料を“贈り物”として受け取っていたが,その内容はさらに発展し2006年,医学書院より『感染症入門レクチャーノーツ』として上梓された.
その彼の発案で,IDATEN感染症セミナーを2007年1月に飯塚病院で行いたい旨の連絡があった.二つ返事で了承し,評者は幹事として全国80名の医師と学生さんのお世話をさせていただき,今でもIDATENの活動を陰ながら見続けている.その当時の参加者リストは今でも持っているが,現在色々な分野で活躍をされていることに気づき,この活動がもたらした効果を今さらながらに驚いている.飯塚開催のセミナーのスライドも手元にあるが,IDATENが伝えてきた教育のコンテンツのレベルは,2005年メイヨー・クリニック感染症科に留学時のモーニングレクチャーとさほど遜色がないことに気づいていた.この教育内容を活字化した前書(第1集)が2009年に上梓され,評者は当然のように購読したが,セミナーを受講できない人に対する重要なテキストになっているという感想をもっていた.
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