書評
—IDATENセミナーテキスト編集委員会 編—市中感染症診療の考え方と進め方 第2集—IDATEN感染症セミナー実況中継
松村 正巳
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1自治医大・地域医療学センター総合診療部門
pp.611
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224118
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IDATEN(Infectious Disease Association for Teaching and Education in Nippon:日本感染症教育研究会)から『市中感染症診療の考え方と進め方 第2集』が出版された.「IDATEN感染症セミナー実況中継」と副題が付いている.IDATENにより夏と冬に行われ,受講希望者の多い感染症セミナーの2013年サマーセミナーにおけるレクチャーを基にした内容である.「系統的に感染症を学ぶために受講したい」と思いつつ未受講の身にとっては,朗報である.
プライマリ・ケア医の診療において,感染症の占める範囲は広い.それ故,市中感染症診療の知識と経験はきわめて重要である.本書では市中感染症診療の課題に対し,良きアドバイスとなるであろう項目立てとなっている.いくつか挙げてみると,「小児の発熱へのアプローチ」「予防接種入門」「風邪の診かた」「肺炎のマネジメント」「尿路感染症のマネジメント」「PID・STIのマネジメント」「非専門家のためのHIV感染症のマネジメント」となる.われわれが日々遭遇する具体例の提示の後に,おのおのへの対応が記述され読みやすい.
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