特集 咳を聴きとり,咳を止める
【ジェネラリストのための咳の診断と治療】
3週間以上の咳の治療戦略
亀井 三博
1
1亀井内科呼吸器科
キーワード:
気管支喘息
,
フロー・ボリュームカーブ
,
感染後咳症候群
,
百日咳
,
マイコプラズマ感染症
Keyword:
気管支喘息
,
フロー・ボリュームカーブ
,
感染後咳症候群
,
百日咳
,
マイコプラズマ感染症
pp.452-457
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200218
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
げに悩ましきもの,それは長引く咳である.お年寄りはもちろん,屈強な若者たちも,さすがに咳が3週間以上も続くと,疲れ果てて医療機関を受診される.そしてそれは筆者をはじめとする医療者をも悩ませてやまない.多くの患者さんたちは読者の元に到達するまで,さまざまな医療機関を受診され,あるいは市販薬を試されて来院される.ここで咳に翻弄されている生活を立て直して差し上げないといけない,ゲートキーパーたるプライマリ・ケア医の腕が試される.病歴,身体診察などを通じてさまざまな情報を収集し,パズルの最後のピースがはまり診断にたどり着き,長く悩ませていた咳が消えた時,患者さんと医師の共同作業は完結し,互いに喜びを分かち合う.パズルのピースをはめる場所を見つけるその方法を述べていこう.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.