書評
―病院内/免疫不全関連感染症診療の考え方と進め方―IDATEN感染症セミナー
松村 正巳
1
1金沢大医学教育研究センター・リウマチ・膠原病内科
pp.559
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100452
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最善の指南書
IDATEN(Infectious Diseases Association for Teaching and Education in Nippon)こと日本感染症教育研究会から『病院内/免疫不全関連感染症診療の考え方と進め方』が出版された.待ち望まれた内容が記述・編集され,時宜を得た出版である.
医学の進歩は著しく,この四半世紀を検証しても,特に治療における恩恵には目をみはるものがある.腫瘍性疾患,自己免疫性疾患,移植医療,クリティカルケアにおいて,以前には想像もできなかった病態の改善が得られている.しかし,この恩恵の背後には,時に想定していなかった新たな病態が潜んでいることがある.新薬の副作用,そして感染症,特に病院内/免疫不全関連感染症である.これは医学の進歩に常につきまとう普遍的な現象ともいえよう.
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