Japanese
English
特集 肝区域と画像診断update
各論
肝解剖をめぐるcontroversy
尾状葉の理解―caudate lobeとsegment Ⅰ
Anatomy of caudate lobe studied by corrosion liver cast
公文 正光
1
,
斎藤 卓
1
,
公文 龍也
1
,
並川 努
2
Masamitu KUMON
1
,
Takashi SAITOU
1
,
Tatsuya KUMON
1
,
Tsutomu NAMIKAWA
2
1野市中央病院外科
2高知大学医学部外科学講座外科Ⅰ
1Department of surgery,Noichi Central Hospital
2Department of surgery,Kochi University School of Medicine
キーワード:
尾状葉
,
肝区域
,
肝切除
,
肝門部
,
CT
Keyword:
尾状葉
,
肝区域
,
肝切除
,
肝門部
,
CT
pp.394-403
発行日 2011年6月15日
Published Date 2011/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100421
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要旨
Couinaudがdorsal liverの概念を提唱して以来,尾状葉の範囲に混乱を生じている.最終的には,自ら提唱したsegment IXをのちの論文で否定している.二村はP-pointを設定し,それより内側の後上区域を尾状葉に含めているが,二村のいう領域は筆者らの考えている尾状葉でなく,dorsal liverと考えられる.一方,石山らはCouinaudのdorsal liverの考え方を肯定している.しかし,dorsal liverは形態的な概念であり,肝区域とは次元を異にする.肝区域に“形体的な領域”を持ち込むことになる.また,segment IXの呼称は,後上区域(Ⅶ)の一部に2つの命名をすることになり,矛盾を生ずる.筆者らの尾状葉は1989年のCouinaudのsegment Ⅰ(lとr)とほぼ一致すると考えている.PV7,PV8の内側枝は尾状葉に含まれず,逆に,尾状葉との右側境界の重要な指標となりうることを報告した.
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