技術講座 超音波内視鏡ガイド下穿刺術(EUS-FNA)―私のコツ
第5回 岐阜大学医学部附属病院 第一内科
安田 一朗
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1岐阜大学医学部附属病院 第一内科
pp.615-620
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100634
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■はじめに
わが国において普及が遅れていたEUS-FNAであるが,最近では学会場でも以前より聴衆が集まるようになり,普及の兆しがみえてきたのが実感される.そうした中でのタイムリーな企画であるが,連載も第5回目となるとさすがに“ネタ切れ”となり,同じようなことを繰り返し書いてしまうのではないかとの懸念が頭をよぎったため,本稿を執筆するにあたって,まずは第1~4回までの連載に目を通してみた.
手技の実際については確かに類似点が多いものの,それでも各先生がそれぞれの施設の状況に合わせてアレンジをし,自らの経験をもとに細かなところまで工夫を加えておられるのがよく伝わり,たいへん興味深く拝読した.また,適応や問題点とその方策についても,少しずつではあるものの意見の相違がみられ,それらを改めて考え直してみることにより,筆者自身の施設を取りまく状況や戦略的な特徴を整理することもできた.
本稿ではこうした他施設との相違点を特に意識しながら,EUS-FNAの“私のコツとポリシー”について紹介してみたい.
参考までに,筆者は2002~2003年にハンブルク大学エッペンドルフ病院(Nib Soehendra教授)でこの手技を学んでいるため,連載第3回執筆の良沢昭銘先生は筆者の兄弟子にあたり,そもそもEUSについては14年前に連載第1回執筆の山雄健次先生から教わっている.
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