講座 肝胆膵のMRI(5)
脂肪のすべて:MRIは脂肪が面白い
角谷 眞澄
1
1信州大学医学部 画像医学講座
pp.573-581
発行日 2005年7月15日
Published Date 2005/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100550
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M教授 前回までで,なんとかT2強調像やT1強調像の基本中の基本を話すことができた.要点は,MRIの信号源である水の緩和時間を決めるのは,その存在状態であるということだった.キーワードは表1だったよね.
さて今回のテーマは,いよいよ,水とともにMRIの信号源となっている「脂肪」だ.
K先生 脂肪の水素原子核(プロトン)も歳差運動しているんでしたよね?
M教授 そうだ.水の水素原子核は1.5Tの磁場では約64MHzで歳差運動をする.
K先生 M先生,今,「水の歳差運動の速度は約64MHz」といいましたが,脂肪も同じ速度で歳差運動をするんでしょう!?
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