書評
「作業療法の曖昧さを引き受けるということ」—齋藤佑樹,上江洲聖【著】
酒向 正春
1
1ねりま健育会病院/回復期リハビリテーションセンター
pp.398
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202618
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表紙を見て,すぐ読みたくなった。「作業療法の曖昧さを引き受けるということ」を漫画で理解させるのか,凄く楽しみである。しかし,タイトルからして,何となく複雑そうな予感もした。
作業療法とは,人々の健康と幸福を促進するために,作業に焦点を当てた治療,指導,援助と定義されるが,作業がなんであるかがわかりにくい。私達の臨床現場で作業療法といえば,上肢戦略,生活戦略,精神・高次脳機能・復職戦略の3本柱の実践である。その実践には,患者との信頼関係の構築が前提となる。本書は,まさに患者との信頼関係の構築方法を丁寧に漫画と解説文で説明していた。まるで,ソーシャルワーカーの教育書ではないかと感じるほどに,患者の心と気持ちを大切にしていた。
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