書評
「緩和ケアレジデントマニュアル 第2版」—森田達也,木澤義之【監修】 西 智弘,松本禎久,森 雅紀,山口 崇【編】
柏木 秀行
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1飯塚病院連携医療・緩和ケア科
pp.1018
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202171
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レジデントマニュアルシリーズと聞けば,「片手で持てて,ポケットに入るけど,ちょっと厚めのマニュアルね」と多くの人がイメージする。そのくらい,各領域に抜群の信頼性を備えた診療マニュアルとして位置付けられ,定番中の定番だろう。そんなレジデントマニュアルに,緩和ケアが仲間入りしたのが2016年であった。初版も緩和ケアにかかわる幅広い論点を網羅していたが,さらに充実したというのが第2版を手にとっての感想である。
緩和ケアもここ数年で大きく変化した。心不全をはじめとした非がん疾患をも対象とし,今後の症状緩和のアプローチが変わっていくような薬剤も出てきた。こういったアップデートをふんだんに盛り込んだのが第2版である。緩和ケアに関するマニュアルも増えてきたが,網羅性という点において間違いなく最強であろう。そう考えると分厚さも,「これだけのことを網羅しておいて,よくこの厚さに抑えたものだ」と感じられる。
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