書評
—森田 達也,木澤 義之 監修 西 智弘,松本 禎久,森 雅紀,山口 崇 編—緩和ケアレジデントマニュアル 第2版
勝俣 範之
1
1日本医科大学武蔵小杉病院・腫瘍内科
pp.1519
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228434
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緩和ケアは,「診断された時からの緩和ケア」として,がんが診断された時から提供されるべきとしています(厚労省,2012年).この『緩和ケアレジデントマニュアル 第2版』は,日本の緩和ケアの第一人者の先生方が中心になって,最新の情報をもとにつくられた実践的な教科書であり,マニュアルです.
近年,緩和ケア研究は,治療研究にも劣らず,たくさんの臨床研究が行われ,多くのエビデンスが積み重ねられてきています.本書では,その得られた最新かつ最善のエビデンスをベースに,きちんとレビューされ,ていねいな記載がなされている点が素晴らしいと思います.また,文献にはPMIDを記載してくれているので,実際に参照するうえでとても便利です.さらに,おのおのの治療やケアに対して★がつけられており,★は「観察研究などがある」,★★は「RCTが1つある」,★★★は「メタアナリスまたは複数のRCTがある」としていて,とてもわかりやすいです.
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