学会印象記
AAT-AD/PDTM Focus Meeting 2020—Advances in Alzheimer's and Parkinson's Therapies Focus Meeting 2020(2020年4月2〜5日,ウィーン)
川畑 伊知郎
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1東北大学大学院薬学研究科薬理学分野
pp.819-821
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201601
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はじめに
「ウィーンは音楽の都,現地時刻はまだ朝の6時。晴れ渡った空港に降り立ち,懐かしい到着ロビーでしばらく休息をとる。オーストリア連邦鉄道(ÖBB)からウィーン地下鉄(Wiener Linien)に乗り換え,カイザーミューレン駅(Kaisermühlen)で下車すると,国際原子力機関や国際連合宇宙局の巨大な建造物がそびえている。その奥には,今回の学会会場となるオーストリアセンターが杲々とたたずんでいた。少し西に歩けば,そこには青空のもと,まばゆいばかりのドナウ川がゆったりと流れている。筆者は小学生時代にウィーンに滞在していたことがあり,ドナウ川を眺めながら,懐かしくも新鮮なウィーンに心を踊らせていた」……はずでした。
残念ながら,筆者がこの原稿を書いている5月初旬現在,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の猛威が収まらず,発令された緊急事態宣言が継続しています。また開催地であるウィーンで参加予定であったアルツハイマー・パーキンソン病国際会議(Advances in Alzheimer's and Parkinson's Therapies 2020 Focus Meeting:AAT-AD/PDTM 2020)は,現地での開催が中止となり,“Entirely Virtual Meeting”つまり完全にバーチャルな空間において,開催されることになりました(写真1)。
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