書評
「新訂 うまい英語で医学論文を書くコツ—世界の一流誌に採択されるノウハウ」—植村研一【著】
鈴木 康之
1
1岐阜大学医学教育開発研究センター
pp.653
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416201577
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私が初めて本格的な英語論文を書いたのは1986年でした。当時,論文執筆に関するテキストはほとんどなく,他の論文の表現や構成を参考にしながら,四苦八苦して継ぎはぎの英作文をしていた記憶しかありません。本書で植村研一先生が強調しておられる“comfortable English”にはほど遠いものでした。当時,本書があったら私の苦労の何割かは軽減し,ワンランク上の雑誌に掲載できていたことでしょう。近年,論文執筆に関するテキストは随分多くなりましたが,本書は次の3点でとても魅力的です。
①医学研究者・医学英語教育者・雑誌編集者・同時通訳者としての長年の経験に基づいて,「どのような論文が一流誌に採択されるか?」を熟知した植村先生が,まるで直接語りかけてくださるように,歯切れよくポイントを示しています。植村先生のお話を一度でも聞いたことのある方は,特に実感されるでしょう。植村先生の頭に蓄積されてきた智慧とノウハウを学びとってほしいと思います。
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